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… 太古の姿をそのまま残す大森林。貴族たちの暗い秘密がそこにある …  

この地をおおう、ひとつながりとなった森林の中で、最も広大なるもの。それがレイク原生林だ。この森林はミッドンランド撰帝侯(せんていこう)領の南をすっぽりと包み込み、その端はレイク河とレイクランド撰帝候領にまで達する。レイク原生林に生いしげる木々は高く、これを抜ける街道はいずれも頼りない細道ばかりだ。レイク原生林を抜ける大街道など、一つたりとて存在しないのである。

西の果てまで達すると、そこでようやく森がひらけ、霧(きり)深き中ノ荒野と中ノ沼地へ抜ける。中ノ沼地を満たす銀色の水面には、死して久しい帝国の守り手たちの亡霊がさまよっているという。

今日においてもなお、レイク原生林はほぼ手つかずのまま残っており、畑や村さえほとんど存在しない。その理由は、近隣に位置する帝都アルトドルフと関係がある。帝宮(ていぐう)に仕える貴族の多くが、この森の中に私有地をかまえているのだ……宮殿のように豪華な山小屋から出発した貴族たちの一団は、森の奥に住まう上質の牡鹿(おじか)を求め、狩りに興(きょう)ずるのである。この道楽を続けるため、千にもおよぶ法令や布告によって、レイク原生林は帝国貴族の狩場として保護され続けてきたのだ。それゆえ、平民が住まうことを許された土地は、あまりにもせまいのである。

もちろん、悪いことばかりではない。彼らの私有地があるせいで、この地域の安全は守られ、恐ろしい怪物と出くわす危険性も比較的少ないからだ。だというのに、想像力たくましい帝国臣民らは、レイク原生林を旅する中で、数々のうわさ話や悪意ある世迷い言を生み出してきた。いわく「貴族たちは狩りに興ずるのみならず、詮索(せんさく)好きな者たちの目から遠く離れているのをいいことに、私有林に築いた砦の中で、何かしらの堕落(だらく)したおこないに手を染めているに違いない」というのである。

ある者は「貴族たちが、森の奥で禁じられた異端(いたん)の儀式をとりおこなっている」と叫び、その証拠は日に日に数を増しているといってはばからない。もっともこの手の輩(やから)は、「ならばその証拠とやらを集めて参れ」といわれると、とたんに口を閉ざし静かになるものだが。

しかし、これらのうわさの中には、いくばくかの真実も含まれているようだ。実際に、いくつかの私有林が、邪教徒たちの集会場として使われていたのである。もっとも、モールスリーブの仄明(ほのあか)りの下で火葬用のまきを燃やしながらおこなわれていたという邪悪な儀式を目撃した者は、ほとんど生き残っていないのだが…。

邪教徒の正体が明らかになれば、アルトドルフの帝宮が根本から揺らぐためであろうか、これら邪なる儀式をおこなった者たちの素性(すじょう)は入念に隠され、今なお明らかになっていない。彼らの正体は、虚飾(きょしょく)の仮面とベルベットのフードによっておおい隠されている。貴族たちの間ですら、その正体を知る者はない。
ロケーション情報
ホビーセンター中野店には、『レイク原生林』を再現した戦場の数々が用意され、君の出陣を待っている!  ( アクセスは こちら
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